アナログ計器

機体によっては若干の違いがあります。

〈大気速度計〉

●ホワイトアーク(フラップを出した状態での飛行速度範囲)
白い帯の部分で、この下限はフラップを全て出した状態で失速する速度(Vs0)、上限はフラップを出した状態で飛行できる最大速度

●グリーンアーク(フラップを出さない状態での飛行速度範囲)
緑の帯の部分で通常の飛行速度範囲です。この下限は、フラップを出さない状態で失速する速度(Vs1)

●イエローアーク
気流が穏やかな時はこの範囲まで速度を出せますが、乱れているときは機体への負担が大きく危険

●レッドライン
超過禁止速度(Vne)で、これを越えると機体が破損します。


〈姿勢ジャイロ〉

外がまったく見えない状態、つまり夜間や雲・濃霧の中などでまったく視程がないときに機体の姿勢(水平か上昇か降下かバンクしているか)を知ることができます。

(1)バンク角
小さい目盛りは10度〜30度を表し、他の2つは60度と90度を表します。

(2)ピッチ角
降下または上昇の角度を表します。

(3)ミニチュアクラフト
中央の黄色い線が自機の主翼を表します。

(4)空と地表
青い部分が空を、茶色い部分が地表を表し、境界の白い線が地平線を表します。

(5)真の水平のときにミニチュアクラフトが白い線とずれている場合は、このノブで調整できます。


〈ディレクショナルジャイロ〉

機首がどちらの方向を向いているかを示します。

マグネット式方位磁石に比べ動きはスムースですが、実際は精度はそれほど高くはありません。


〈高度計〉

空気の圧力を利用して海面からの高度を表します。(注意:地表からの高度ではありません。海抜1,000ftの空港では滑走路上で1,000ftを示します)また、機体の車輪が接地する高さではなく、気圧センサーの高さになりますので、着陸の際にはその分の差があることに注意します。

この例では、針は1本で百の単位を示しますが、短い針があれば千の単位を示します。

中央上の数値(この例では00600)が現在の高度です。

(1)アルティメタセッティングノブ(インチ)
特に離着陸の時は正確な高度を表示させなければ危険なので、空港の気圧に合わせなければなりません。気圧は一定ではないので着陸前にATISで入手します。洋上または高度14,000ft以上を飛行中には一律QNE(29.92)に設定し、管制を受けて高度を保つときのお互いの相違を避けます。

(2)アルティメタセッティングノブ(ヘクトパスカル)
アルティメタがヘクトパスカルで告知されている場合には、こちらのノブで合わせます。

(1)(2)のノブでそれぞれの数値は連動します。

ノブを回せば高度を示す針も動きます。注意しなくてはならないのは、アルティメタを変える際に気圧に大きな差があると高度も大きく変わります。1インチ下げると高度は1000ftも下がり、地形や他のトラフィックには十分に気を付けます。

降下中であればフライトレベル140でQNHに合わせることもできますので、あらかじめ徐々に合わせていくと急激な高度の変化を避けられます。(詳しい規定はAIM-Jの564を参照)


〈昇降計〉

機体が毎分、何ft上昇・降下しているかを示します。

単位は百で、この例では最大2,000ft/分まで表示します。

この計器の表示は実際より遅れ(最大10秒の遅れ)て表示されます。計器を見ながらあわてて上昇率・降下率を変えると機体は大きく上下することになります。


〈旋回計〉

機体がターンしているかどうかを示し、ターンコーディネーターとも呼ばれます。

(1)バンク角
左右のL/Rで示されるバンク角を保ち旋回すると2分間で360度旋回します。この旋回率は「標準旋回」と言われ計器飛行方式で飛行する場合はこの旋回率で旋回します。大気速度が上がれば大きなバンク角を必要としますが、この計器は実際のバンク角を示すのではなく、大気速度を加味し標準旋回を示します。

(2)スリップインジケーター(滑り計)
旋回率に対して正しいバンク角をとっているかを示し、ラダーペダルでコントロールしてスキッドボールが中央になるようにします。


〈回転計〉

エンジンの回転数を示します。赤い部分では過回転(オーバーレブ)でエンジンに損傷を与えます。

プロペラエンジンでは、出力を上げなくても機体の速度により回転数があがることがあります。

特に注意しなければならにあのは降下するときで、スロットルをしぼらないとレッドゾーンに入ってしまいます。

プロペラピッチを変えられる機体では、PROPレバーを下げるとプロペラピッチが上がり自動的に回転数が下がります。EGTとともに燃料消費を抑えるのとエンジン音を下げる役目があります。


〈EGT〉

ミクスチャーレバーで操作します。どんな状況の時でも燃料混合比が最適なときにこの値がピークになります。右にいくほど混合比は薄くなり、左にいくほどリッチ(濃く)になります。

混合比が薄いと燃料消費が良くるので巡航中は薄くしますが、離着陸時はリッチにします。

リッチでは燃えきれないほどの燃料がエンジンに送られるのでエンジンの冷却効果があります。エンジン温度が高くなりすぎた場合に冷やすこともできます。しかし、状況によっては冷却しすぎてエンジンが不調または停止することもあり、飛行中、急にリッチにするのは危険です。

ピークで運転することはエンジンには過酷なので、できるだけグリーンのゾーンで運転します。実際にはピークから1目盛り低い位置に合わせます。

高度が上がると気温が下がり空気の密度は減ります。温度が低いところでは冷却すると冷えすぎ、空気が薄いところでは燃料がさらに濃すぎてしまいエンジンが停止することもあります。。ミクスチャーはエンジンにとって重要なファクターです。


〈燃料計〉

燃料がどれだけ残っているかを示します。

長距離を飛行するならあらかじめ十分な燃料を入れておきます。

燃料が十分でも燃料漏れにより失われることもありますので時々チェックします。


〈燃料〉

左側はタンクが2つある機体の燃料系です。

右の計器には2つの機能があります。左はEGT、右は燃料の消費量です。

消費量は1時間当たり何ガロンを消費するかを示し、燃料の残量からこの状態で何時間飛行できるかを知ることができます。


〈油温/油圧・真空計/電流計〉

TEMP:油温計からエンジンの温度を知ることができます。

PRESS:油圧計

VAC:ジャイロ計器駆動用の真空ポンプの負圧を示します。

AMP:電気系統がバッテリーに充電しているのか放電しているのかをモニターします。


〈タイマー〉

この例では、温度計も装備しています。

タイマーは、飛行時間をカウントしたり、一定区間の飛行時間を計ったりします。