VORトラッキング実践編
実際にVORトラッキングを体験してみましょう。

この例は、2003年12月に行われたAOPA Japanの安全講習会のレクチャーをもとに作りました。

ガイダンス
福島空港の南南西にあるNASU VORから横風10knotを受けて3000ftでFUKUSHIMA VORに向かうセスナを想定します。

42°を維持して飛行すると黄色の線のように東に流されます。コースセレクターノブでコンパスカードを修正しながらホーミングしても弧をえがいてFUKUSHIMAに到達します。

視界が悪ければ八溝山(3353ft)にぶつかる危険性があり、トラッキングが出来るかどうかが生死にかかわります。


[1]福島空港に移動し、NAV-1をセット

まず福島空港(RJSF)に移動してください。

NAV-1に周波数113.45をセットし、コースセレクターでコンパスカードを42°に合わせます。ホーミングと違い、以後、コースセレクターを回すことはありません。縦線を中心にキープするように飛ぶだけです。

オートパイロットのHDGを030にセットしておくと、ディレクショナルジャイロのMマークが機首を維持するときの目印になります。


[2]風の設定

リアルウェザーは、必ずOFFにしてください。

Weatherの設定で左のように

・一番低いレイヤーを3000ft
・風速を約10knot
・風向を約310°

に設定します。

もしIFRの練習をするなら雲とビジで視程を遮ります。トラッキングできればまったく問題なく福島空港の上を通過するでしょう。


[3]Local Mapsを表示しNASUへ移動


heading/alt/speedを左のような数値に設定します。

FUKUSHIMA VORは42°の方向にありますが、横風を考慮して030°に機首を向けてトラッキングします。

NASU VORの中心をクリックして移動します。

移動したら、まずVORの縦線を確認してください。左右どちらかにずれていたらその方向に少し旋回し縦線を中心に合わせ、再びヘディング030を維持します。

機首・高度の維持が難しければオートパイロットを使うとよいでしょう。この辺りは高い地形なので高度が下がると危険です。


[4]ヘディングの修正

約33nm、10数分で福島空港の上空を通過するでしょう。

風の状況や機体などにより030でコースからずれる場合があります。途中、VORの縦線がずれるようであれば旋回してコースに戻り、030より1〜2°変えたヘディングをとるとよいでしょう。時々、Local Mapsを見てみると、FUKUSIMA VORに真っ直ぐ向かっている軌跡を見ることができます。


[5]福島空港を通過

機首がやや左を向いているので、福島空港はやや右斜め方向に見えてきます。やがて斜めからジワジワと空港が近づき、ほぼ真上を通過するはずです。

風速や風向によって、どれだけ機首を傾けるかが変わります。コースからずれないように修正しながら方向を見つけてください。