クロスウインド(セスナ172)
ここではセスナを例に横風に対する基本と降下のコツを紹介します。着陸/飛行にかかわらず、横風の中では飛行機は機首方向に飛んでいないことを理解してください。下記の3つをマスターすればセスナの操縦はより簡単に思えてくるはずです。

横風と機首

(A)無風
まったく風のない状況ではこのように機首を160で滑走路に向かいます。

(B)横風で直進
横風の中、機首を160で飛行すると、計器のコンパスは160を示しているのにも拘わらず、実際は流されて165に飛行してしまいます。

(C)横風+ラダー
ラダーで機首を左に振った状態で横風に流されて滑走路の中心へと向かいます。計器のコンパスは155を示していても実際はながされて160の方向に飛行しています。接地の直前には機首を160へ向けてタッチダウンします。

※上記の値は一例です。実際には風の強さや風向により変わります。


この例では、滑走路を示していますが、VOR/NDBなどの無線施設へ向かうときも同様の現象になります。

これで「横風は着陸を難しくする要因」と「VORのトラッキングが重要」であることが分かります。初心者は無風で練習をし、徐々に風の設定で腕をあげるようにするとよいでしょう。


横風とパターン飛行

これは、滑走路の周囲を旋回するパターン飛行です。

(1)→(2)
左から横風を受けているので機首はラダーで左へ向けます。

(2)→(3)
向かい風を受けているので次の旋回位置に到達するのが遅くなります。

(3)→(4)
右から横風を受けているので機首はラダーで右へ向けます。

(4)→(1)追い風により次の旋回位置に到達するのが早まります。


降下とファイナル

セスナの降下の基本は機首下げではなく、速度を落とすことによる揚力の低下を使います。速度を落としても降下が続けば速度は上昇していきます。いかに速度を上げずに降下するかが着陸のカギを握っています。

(1)
降下するにはパワーを落とします。降下は機首下げでなく減速で行うのが原則です。

(2)
速度が下がれば、揚力が低下し機体は自然と降下します。

(3)
降下するに従い、逆に速度が上がり揚力が増し、機体は上昇しようとします。

(4)
ファイナルでは、スロットをしぼりすぎないように、ややパワーを落とし機首を少し下げます。速度が70knotを越えるようならさらにフラップを出し速度をおさえます。

(5)
滑走路の間近まで、スロットルの調節で70knotを維持しながら降下を続けます。

(6)接地直前には、機首を起こし、滑走路にさしかかるところでエンジンはアイドルまで落とします。接地は機首をやや上げ気味で失速して落ちるようにタッチダウンします。